ムルデカ 17805
ムルデカ=インドネシア語で独立を意味する。
1941年当時、インドネシアはオランダの植民地であった。アジアの開放を旗印に、欧米と戦端を開いた日本軍は、開戦早々インドネシアにも進攻し、激戦の末オランダ軍を撃破する。しかし日本は戦争に敗れ、インドネシアは再びオランダの統治下に置かれることになる。日本兵は次々に送還されることになったが、母国の独立に情熱を燃やす現地の青年たちに共感した一部の日本兵は、帰国を拒否し独立をともに闘っていくことを決意する。日本人とインドネシア人が国境や民族の壁を超えて、独立という悲願に向けてともに闘う同士となった…。
あの第二次世界大戦の裏面史ともいえる、インドネシア独立の戦いをオール・インドネシア・ロケで描ききる意欲作である。いまさらあの戦争がどうだったかなどというつもりはないが、歴史というものは決して消え去るものではないし、それだからこそ正しく、そのありかたを認識しなければならない。そういう意味からも、この映画こそ若い世代の人たちにぜひ観てもらいたいと願う。